[管理職必見]正しい評価制度の作り方

[管理職必見]正しい評価制度の作り方

部下の働きぶりをうまく評価できていますか?または適切に評価されていると感じますか?
➡︎会社の評価制度はアドバイスをするという視点がないため機能しません。

今回はこうした評価制度が機能していないと指摘している論文を紹介します。

[管理職必見]正しい評価制度の作り方

この記事はJaewon Yoonによって発表された論文に基づいています。

そもそも良い評価とは

➡︎業務の改善方法が明確で理想と現実の差を埋めることに焦点を当てている評価です。

よくあるのは
・自分の思ったことをいうだけで相手に得する事が何もない評価
・他の部下と比べて辻褄のあった評価
などです。
何も前に進んでないのに評価した気になっています。

なぜ評価制度が機能しないのか?

➡︎相手の仕事に点数をつけようとするからです。

点数をつけようとすると
・評価するつもりでいるとネガティブな言葉が多くなる
・過去に焦点を当てていて建設的でない
・評価される方は自分の有能さを示さなければならないためプレッシャーを感じる
などが起こります
➡︎こうした原因は以前の研究でも指摘されていました→(R)。

著者はこの原因がフィードバックする人のマインドにあるのではないかと仮定し実験を行ないました。

その結果、評価するという気持ちが従業員の仕事を前向きに進めるフィードバックを少なくしている事が分かりました。

では研究内容を詳しく見ていきましょう。

評価の質はマインドが決める

200人の成人を2つに分けて実験を行いました。
仕事の応募用紙への評価を行うグループ
仕事の応募用紙へのアドバイスを行うグループ

評価とアドバイスの言葉の使い方だけで内容が変わるのかを調査しています。

調査は下記のポイントを基準に行なっています。
仕事を改善するために役立つか
具体的な提案が含まれているか

評価とアドバイスの違いを見た結果

?アドバイスを行うグループ
➡︎仕事の改善に役立つものが多く、具体的な提案の量は50%増加しました。

✔️この結果から、アドバイスのつもりでフィードバックを行なった方が仕事の改善に役立つ情報が多かったと言うことが分かりました。

同僚同士で同じ実験を行なった場合でも同様の結果が得られています。
➡︎そのため、様々な職場でも有用な手法だと思われます。

著者は気持ちの持ち方で改善できるのではないかと想定して次の実験を行ないました。

735人もの被験者を対象に最初の実験と同じような実験を行ないました。

ただし、評価やアドバイスを行うグループに加え、
・アドバイスのつもりで評価するグループ
・評価のつもりでアドバイスするグループ
を作り同様の実験を行ないました。

マインドの効果

?アドバイスをするグループ
➡︎一番役立つ情報が多かった

?アドバイスのつもりで評価するグループ
➡︎通常の評価よりも仕事の改善に役立つ情報が多くなっていることが分かりました。

?評価のつもりでアドバイスしたグループ
➡︎役立つ情報が減少しました。

✔️この結果から、相手の利益を考える気持ちが役立つ情報を多くしたという事が考えられます。

まとめ

✔️この論文から評価するよりもアドバイスするというマインドの方が建設的なフィードバックを行えることが分かりました。

➡︎この理由として
・アドバイスは未来を見ているため前向きなフィードバックになりやすい
・評価は過去のことにしか興味がないため後ろ向きなフィードバックになりやすい

・評価する際に役立つコメントは暗に相手の力不足を指摘することになりネガティブな印象を与えやすい
と考えられています。

著者はアドバイスなら素直にコメントを聞けるのではないか?と考察しています。

✔️評価は常に役に立たない、訳ではない
➡︎もし、評価を受ける側が自分に基本的な能力が足りていないという認識を持っている場合は役に立ちます。

評価を受ける側が自分の能力不足を認め、ネガティブなことでも受け入れる準備ができているからです。

悩み;どのように評価制度を作れば良いのかわからない

➡︎アドバイスするというマインドを持ちましょう。
誰かの役に立つために働いているのでそこに上下関係はありません。対等な立場のはずです。どうすれば社会の役に立てれるかを追求すれば未来志向になるでしょう。

✔︎評価することで相手をネガティブにしてしまっては良い仕事はできません。
いかにポジティブな状態を保ちながら業務の改善をしていくかを考えましょう。

参考記事

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