運動習慣を身につける科学的な方法

運動習慣を身につける科学的な方法

運動を続けるのは難しいですよね?
➡︎週に4回の運動を6週間続けると習慣化できるようです。

運動が健康に大切なことは分かっているのですが、なかなか習慣化できません。習慣化できれば自然と体が動くようになり、運動が続けられます。今回は効果的な習慣化の方法について紹介していきます。

運動習慣を身につける科学的な方法

この記事は2015年にNavin Kaushal によって発表された論文に基づいています。

運動の効果とは?

➡︎週に150分以上の運動をすれば25の慢性的な病気を防げるとされています。
しかし、ほとんどの人が実践できていません。

厚労省は20〜64歳の人で男性は36%、女性は33%が運動習慣があることが望ましいとしてます。しかし、下記のグラフを見てもわかる様に達成できていません。

どんな病気の予防ができるのか?

➡︎運動により下記の効果があると言われています。

  • 動脈硬化性の病気を減少
  • 脂質異常症の予防・改善
  • 高血圧の予防・改善
  • 糖尿病やメタボリックシンドロームの予防・改善
  • 骨粗鬆症を減少
  • 身体活動の予備力が向上
  • 認知症の予防・改善
  • 睡眠障害の改善
  • ストレスの解消

めちゃくちゃ効果ありませね。という訳で、どうしたら運動を習慣化できるのか調査した研究について見ていきましょう。

週に4回のトレーニングを6週間続けると習慣化する

著者たちは
・運動の頻度
・運動で得られたポジティブな感情
・運動する環境
・運動の負荷
・運動の長さ
・運動する意思
が習慣化すると考え調査しました。

ジムに通い始めた111人を対象に12週間調査してどんな特徴を持った人が長く続けられるのか調べています。

?結果
週に4回以上のトレーニングを6週間続けるとそれ以降も長く続くことが分かりました。週に4回より少ない人でも6週目まではトレーニングを続ける人が多いようですが、その後は継続できず元に戻っていくようです。
また、決まった時間にトレーニングを行うことが習慣化に一番重要なようです。その後にトレーニングの負荷や環境、感情と続くようです。

一方でジムに通おうと決心するときには運動の長さと感情に相関があるようです。しかし、習慣化できるかどうかとは関係ないようです。

著者の考察

私たちは何かを判断する時に速い思考と遅い思考を使っています。速い思考は脳への負荷が少なく、着る服や食事など生活のほとんどはこの機能に頼っています。
著者は週に4回運動を続けることでこの思考が働くようになり、習慣化できたのではないかと考察しています。

?脳に負荷を与えると習慣化できない
決まった時間に運動することが習慣化に影響したというのも脳への負荷を減らしたためだと考えられます。
負荷の強い運動や運動する環境が良くないと集中できず意識が散漫になります。ネガティブな感情も増え、運動するかどうかためらって脳への負荷が生じます。
できるだけ脳への負荷を与えないことが習慣化の近道でしょう。

まとめ

✔️今回の研究から週に4回決まった時間に運動すると習慣化しやすいということがわかりました。

できるだけ考えることをやめて体が勝手に動くようになると最高ですね。毎朝の歯磨きや朝食なんかが良い例だと思います。

ちなみに、週に4回というのはジムなどに通う必要はなく、自主練習でもいいようです。週に2回はサークルで2回は自主練というのでも効果があるようです。

?習慣化するためにはすぐに取りかかれるようにしておく
過去の研究で何かをする時に20秒以内で始められる環境にすると習慣化しやすくなるという報告があります。
例えばプログラミングを始めようとする時にパソコンをわざわざタンスの奥から出してこなければならないとなると作業が面倒に感じます。しかし、机の上に出しっぱなしにしておくと作業がすぐに始めれて習慣化しやすくなります。
思考に負荷を与えないようにするという意味で同じことですね。

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