幹細胞コスメは安全なのか?

幹細胞コスメは安全なのか?

以前、幹細胞コスメに関する記事を書きましたが、安全性は大丈夫なのかと疑問に思ったかもしれません。iPS細胞では癌になるリスクが懸念されています。癌にならなくても細胞が含まれていると免疫反応が起こって体に害があるのではないか?と心配になるかもしれません。今回はそうした疑問に答える記事を書いていきます。

幹細胞コスメは安全なのか?

培養上清から細胞を取り除くことは簡単です。一般的な研究施設では遠心分離機を使って細胞を取り除く方法があります。遠心することで重力がかかり、重い細胞が下に溜まると言う仕組みです。他にもフィルターを通す方法があります。細胞は6〜25umとされていますので、それより細かい網目のフィルターに通すことで細胞を取り除けます。

こうした細胞を取り除く方法以外にも化粧品全般の安全性を保証する規制があります。

化粧品GMP(ISO22716)

化粧品を製造するときには化粧品GMP(ISO22716)というものを順守するよう求められています。

GMPとはGood Manufacturing Practiceのことで生産における人的なミスを防止すると同時に高い品質を保証するシステムの事です。ISOとはInternational Organization for Standard のことで、製品の安全性を保障するために世界的に統一されている規格です。

ISOの後の数字が変わることで保証する分野が変わっています。SとOが逆じゃないかというツッコミは我慢してください。化粧品におけるGMPがISO22716という解釈になります。

これを順守することにより内部統制や顧客のクレームへの対応、製品の安全性が担保できるとされています。

化粧品GMPは次の4つから構成されています。

  • 薬事法
  • ISO9001
  • 法令や地方自治体の条例
  • 自主基準の化粧品GMP

これらについて詳しく見ていきましょう。

薬事法

薬事法とは品質や安全性、有効性を保つために必要な規制を行い、保健衛生の向上を測る法律です。

薬事法により構造設備や機器の設置状況などが決められています。化粧品を製造する際には余計な菌やほこりが入らないような環境を整備する必要がありますし、機器が正常に作動するように設置していなければならないからです。

ISO9001

ISO9001とは顧客のニーズを満たす仕組みづくりを通して品質を高めていく運営を保証するものです。

ISO9001では従業員の教育訓練や機器の点検、苦情処理、内部監査の要求を満たさなければなりません。訓練された従業員が製造していることや日々点検されて正常に作動している機器で製造していることや苦情に対する対処方法、内部監査を通過したということを示さなければ品質が保証できないからです。品質が守られることにより顧客のニーズを満たせるとしています。

法令や地方自治体の条例

法令や地方自治体の条例では製造する際の水質や廃棄物の処理方法について決められたルールに従うことを要求されています。一企業ではどうにでもできない水質の基準や廃棄物を適切に処理することで環境に被害を出さないことが求められます。

自主基準の化粧品GMP

自主基準の化粧品GMPでは原料及び包装材料、生産、最終製品、品質管理試験、逸脱、変更管理の方法を明確にすることが求められています。

原材料が製造のたびに変わっていないかや製品の規格に基づいて生産され出荷されているか、もし変更しなければならない場合の手順が明確になっているかなどです。これにより、安定した製品を責任をもって製造していますよ、という証明ができます。

さらに組織の構造を明らかにすることや、製造班と品質班が独立していますよ、という組織図も明確に示さなければなりません。

まとめ

細胞を取り除く方法については確立したものがあるので細胞による害は考えにくいです。また、化粧品GMPにより消費者の安全性が保証されているものを安定して製造されているので問題ないでしょう。

企業としても化粧品GMPを取得することで利害関係者へのGMP適合の証明になり、顧客からの信頼性の向上、法定点検の準備、製造業務の効率化、リコール減少、世界への進出の促進などのメリットがあります。

化粧品GMPはあくまでも自発的なものであるためすべての企業がこの基準を満たしているかは分かりません。しかし、最低限は法令によって強制力を持って定められていますので安全上は問題ありません。気になってる方は初回特別値段のものもありますので一度試してみるといいと思います。

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