食事瞑想の効果と7つのやり方

食事瞑想の効果と7つのやり方
この記事はこんな悩みを解決します
  • 食事瞑想に興味がある
  • マインドフルネスを生活に取り入れたい
  • ダイエットがうまくいかない

マインドフルネスを生活に取り入れたいけど時間がない、という人もいると思います。食事瞑想というものがあり、わざわざ瞑想の時間を取らなくてもマインドフルネスが体験できます。

この記事を読むことで食事瞑想の効果と具体的なやり方がわかります。

食事瞑想の効果と7つのやり方

食事瞑想とは「食事の前」、「食事の最中」、「食事の後」に自分の体に意識を向けることを言います。これにより、普段の行動に意識的な気づきが生まれ食事という普段の行動から喜びが得られるようになります。

食事瞑想の効果は一般的な瞑想の効果の延長で3つ知られています。

食事瞑想の効果
  • 食事が美味しく感じる
  • 必要ない量を食べない
  • 自分の体が何を食べたがっているかわかる

食事瞑想によって必要なものを必要な量だけ楽しく食べれるようになる、ということですね。

これによりダイエットの効果が得られるのですか、一般的なダイエットとは考え方が異なります。

普通は高脂肪や高脂質な食べ物を避けてカロリーを制限しますよね。しかし、この方法だと精神的ストレスが多くなり、無理な食事制限で体調を壊す原因にもなります。

それに対し、食事瞑想は自分の体の声を聞いてハンバーガーや唐揚げなど必要だと思ったものを食べます。しかし、自分の体に必要なものしか食べないので自然と最適な体型になっていきます。

ついつい食べすぎて太ってしまう、というのは食事に集中できていないからです。食事瞑想によって食事を欲求しているのが身体なのか心なのかに気づけるようになります。心が要求しているのであれば食事ではなく、音楽を聴いたり、散歩することで満たせるかもしれません。自分の体と対話し余計なカロリーを取らないようにしましょう。

では、食事瞑想の具体的なやり方について紹介します。

目からの刺激

食事をする前にそれぞれの料理を見たときに食べたいという欲求がどれだけ出てくるか感じましょう。テレビやCM、ネットの広告など様々なところで食べ物を見ることがあると思います。そのときに真っ先に見てしまうものや他の食べ物よりも長い時間見てしまうものを認識しましょう。「自分はこれを食べたがっているな。」と感じるだけでいいです。

目からの刺激というのは食欲に大きく影響します。ある研究では青いお皿と赤いお皿で料理を出すと青い皿では食べる量が減ったという結果が出ています。また、文教大学女子短期大学で行われた研究では青色が占める割合がお皿の20%以下だと食欲が増進するという結果が得られています(R)。

触感、音、嗅覚に集中する

食べ物から感じられる感覚は味だけではありません。触感、音、嗅覚などの感覚も私たちの食欲に影響することがわかっています。この感覚に集中して食事をして見ましょう。

食べ物から得られる感覚

  • 触感;食べ物の柔らかい、硬いという感覚
  • 音;肉の焼ける音やポテトチップスのパリパリという音
  • 嗅覚;チョコレートの甘い匂いや焼きたてのパンの香ばしい匂い

飲食店などでただ料理を出されるよりもどうやってその料理が作られていくかを見せられた方が美味しそうに見える、ということはありませんか?これは料理の過程で聞こえてくる音や食材の触感や匂いが食欲を刺激するからです。

「食欲を刺激されたら太るんじゃないの?」と思ったかもしれません。しかし、手で食べ物を掴んで食べる赤ちゃんが太りにくかったり、賑やかな飲食店では食べる量が増えてしまう、など食事に集中できていないことが太る原因になることが分かっています。そのため、食欲を刺激して食事に集中しやすくするのは自然体のままで食べ過ぎを防ぐ有効な方法となります。

身体の欲求に集中する

自分の身体の状態や頭と口の声を聞いて食事をすることで必要なものを必要な量だけ食べるようになります。

食事をする時には
・満腹度
・何を食べたいか
・口が何を欲しているか
について注意を向けましょう。

満腹度が80%だとしても頭は辛いものが食べたい、口は飴が欲しい、と欲求しているかもしれません。食事の最中に1つのおかずを食べ続ける人は「喉が渇いた」、「別のおかずが食べたい」という身体の声に耳を傾けていない可能性があります。

仕事の昼休みなどSNSやメールを確認していませんか?自分の食事に集中できていないので身体の欲求にも気づけません。これでは食事の後にまだ食べたいな、と満腹であるにも関わらず、満足できないので食べすぎてしまいます。

舌の動きに集中する

食事をするときに舌がどんな風に動いているか感じて見ましょう。普段意識することはないのですが舌を意識するとダイナミックに動いていることがわかります。また、舌の動きなしに咀嚼することも困難なことに気づくでしょう。

舌は食事の時以外も動いています。会話するときや口の中が傷ついていないかなどを点検する役割も担っています。また、舌に意識を向ければ唾を飲み込んだり考え事をしている時にも動いていることが分かります。

感謝しながら食べる

子供の頃に好き嫌いをして食べ物を残した時に怒られたりしませんでしたか?これは野菜の生産者や動物の命に対して感謝できていないからです。(そこまで考えてないかもしれませんが。)

食事をするためには食べ物を生産し、料理して、お皿に盛り付けなければなりません。野菜の生産者だけではなく、食器や調理器具の生産者などの努力もあります。こうした人たちに感謝しながら食べることも食事瞑想になります。

また、食べ物を消化するための胃や腸や膵臓、体内の微生物など自分の体にも感謝することも効果的です。消化酵素を合成したり、腸は蠕動運動で食べ物を肛門へ移動させ、微生物は身体の免疫系の発達にも関わっています。それぞれが役割を果たすことで健康な体が保たれます。

当たり前だと思っていることに感謝して食事のありがたさに気づきましょう。

ゆっくりと食事する

食事瞑想で最も有効なのはゆっくりと食事をすることです。日々の生活の中で食事を早く済ませなければならない、ということもあるでしょう。しかし、1日1回はゆっくりと食事するよう心がけましょう。

食事のスピードを落とすと自分があまり噛まずに食事していたことや満腹感を感じにくくなっていたことに気づけます。咀嚼の回数が増えると消化もよくなり、満腹感を感じやすくなることが分かっています。また、肥満や高血圧、高血糖などの予防も期待されています。

とはいえ、どうしても早く食べてしまう、という人もいるでしょう。そう言った人は下記のコツを試してみてください。

ゆっくりと食事をするためのコツ

  • 咀嚼回数を決める
  • 一口ごとに箸を置く
  • 利き手でない方の手で食事する

会話と食事を交互に意識する

食事瞑想をしたくても友人や家族と食事する、という人も多いでしょう。そんな時に「食事瞑想するから黙ってて」というと関係が悪化します。その代わりに会話と食事を交互に意識するという方法があります。

会話に集中しようと決めたら相手の話しや自分の話しに集中します。食事に集中しようと決めたら食事に集中します。この繰り返しです。この頻度は多くなっても構いません。自分で「今は会話に集中しよう」と意識することが重要です。

まとめ

今回は食事瞑想のやり方について紹介しました。

食事瞑想も一般的な瞑想のように何気ない行動を意識して行う、というのは共通してますね。

食事瞑想をするからと言って無理はしないようにしましょう。おそらく最初は食事の間ずっと集中することが出来ません。気づいたら食事とは関係のないことを考えてしまっています。しかし、それが当たり前です。まずは「最初の3口は集中しよう」ぐらいから始めていきましょう。

参考文献
Mindful eating 人生が豊かになる食べ方の習慣

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