旅行をすると創造力が高まる話

旅行をすると創造力が高まる話

毎日の仕事も大切ですが、休みを取ることも大切です。
➡︎旅行に行くと創造性が高まり思いもよらないアイディアが生まれることがあります。

創造力が高いと直面している課題を解決したり、効率よく業務を行えるようになります。今回は2014年にJessica de Bloomによって発表された論文に基づいて旅行による柔軟な発想力を高める効果について紹介します。

旅行をすると創造力が高まる話

創造力の高い人の特徴とは?

・幅広い知識
・複雑なことに対する興味
・曖昧なことへの耐性
・自尊心

などが知られています。

創造力を高める要因とは?

・上司からのサポート
・束縛されない

などがあります。
個人の創造力とそれをサポートする環境によって相乗効果が期待されています。

なぜ、旅行で創造力が高まるのか?

➡︎上記に書いたように旅行により個人の創造力を高める事ができ、環境もよくなるからとされています。具体的には

・日々の仕事で求められる要求や時間のプレッシャーから逃れることにより心理的なリソースを得ることができる
・違う文化や食事、言語など様々な経験の機会を得ることで創造力が高まる
・幸福感や人生の満足度などポジティブな感情が増え創造力が高まる
などが考えられています。

しかし、過去の研究では学生を対象としているため旅行に行く頻度が多く効果を正確に見れていない、旅行に行くから創造力が高まるのか、創造力の高い人が旅行に行くのか分からないといった課題があったため、その辺を調査してみようということになりました。

旅行が柔軟な発想を高める

旅行に行く社会人をランダムに選び、2週間の休みの前と後で創造力に差があるのか見ました。

?創造力の測定方法
煉瓦や新聞といった言葉に対して思いつく事を2分以内に書き出してもらいます。
➡︎柔軟性はカテゴライズを行い、似たような答えは1つにまとめてカウントしました。
➡︎独創性は他の人と違う意見かどうかでカウントしました。

創造力の元になる要素も測定しています
柔軟性…固定の価値観に囚われない多様さで測定
独創性…固有のアイディアや問題解決の質で測定

他にも旅行の効果を
・仕事量…今日の仕事が早くできましたか?などの質問に4段階で答える。
・ネガティブなことが起こったか
・国内旅行か海外旅行か
・感情…休暇期間に3から4回その日の気分や満足度について10段階で評価
などのアンケートにより評価しています。


この結果、旅行に行くことで思考の柔軟性が高まり創造力が向上している事が分かりました。しかし、独創性については変わらないという結果でした。また、ポジティブな感情が増え仕事量も増加していました。

著者たちは旅行といういつもと違う環境に身を置くことで柔軟な発想力が高まった、旅行から心理的リソースが得られ仕事量が増えたと考察しています。
独創性が高まらなかった原因としては測定方法に問題があった、旅行により頭がおやすみモードになったために高まった独創性が相殺されたかもしれないとしています。

✔️今回の調査では国内旅行と海外旅行であまり差が見られませんでした。
海外旅行でもどこにいったかが重要かもしれません。
出来るだけ違う文化の国に行った方が食事や言語などいつもと違う経験ができ、創造力を高めると考えられます。
↪︎ただ、文化が違いすぎるとカルチャーショックを受ける様なので気をつけてください。

創造力以外の効果

旅行には創造力以外にもストレスを減らし他人の失敗に対して大らかになれるという効果があることもわかっています。ただ、旅行から幸福感を得るためにはとても楽しい時間を過ごすか少しストレスがかかる方が良いという結果も出ています。

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